テープ起こし(文字起こし)という仕事は、翻訳などの仕事と違って、一般的に広く知られているものではありません。
それは、ある意味当然といえます。普通に生活している人にとって、テープ起こしというものに接する機会というのはあまり多くないからです。
私も子供のころは、このような仕事が存在するなんてわかりませんでした。しかし、ニッチな業界ともいえるテープ起こしも、いろんなところでみんなの役に立っています。
例えば、雑誌なんかでよく目にするインタビュー記事というのは、テープ起こしをしなければ文章になりません。テープ起こしをしてテキスト化されているわけです。
なお、テープ起こしの作業というのは、もちろん慣れるまで大変ですが、まず基本的に、いろいろな言葉を知らなければいけません。
テープ起こしの作業ですが、音声ファイルから音をきちんと拾えて文字起こしができたとしても、テキストにした文字を間違った漢字に変換してしまっては全く意味がなくなります。
意味が無いというよりも、それはマイナス評価につながります。テープ起こしの仕事を行う上では、新聞を毎日読んだりして、今の世の中の動きを敏感に感じていくのも必要といえます。
その理由として、クライアントから依頼されるテープ起こしというのは、その時その時の世相を反映する面も少なからずあるからです。
テープ起こしを依頼される内容をみても、様々な情勢に関連した講演やシンポジウム、企業の行う会議など、そういった内容のものが多く見受けられます。
そのため、いろいろな専門用語をある程度は理解していないと、音声を聴いて文字を起こす際に、うまく対応することができないのです。